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コラム

《2025年度版》予備校メック流
医学生のためのオススメ勉強法はコレだ!
「第45回:メックの医師国家試験【必修問題】対策決定版~基本編~」

2025.11.05

医学生の皆さまこんにちは!
医師国家試験対策予備校メック大阪校のラーニングインストラクター(L.I)「L.I Nisshy」です!

6年生のみなさん。これからますます寒くなっていきます。来るべき第120回医師国家試験(2026年2月)にむけて、勉強もさることながら体調も万全にして、医師国家試験当日を元気に迎えましょう!
医師国家試験は、朝9時半スタートです。今の時期に朝型生活を取り戻し、試験開始と同時に全力度出せるリズムに整えておきましょう(朝型生活になっていない方はコチラ)!
今回の第45回と次回46回コラムでは、「必修」について、基本ガツンと切り込んでまいります!

第45回:メックの医師国家試験【必修問題】対策決定版~基本編~

1.「必修を知る」

まず必修について基本的なことをおさらいします。みなさんもご存知の通り、医師国家試験は【各論】【総論】【必修】の3項目にわかれています。

医師国家試験の3項目

【各論】⇒疾患ごとの知識問題
【総論】⇒疾患をまたぐ横断的な問題や医学・医療全体にかかわる問題
【必修】⇒研修医として最低限備えるべき知識に関する問題

<必修の基本情報>

必修の基本的な特徴は以下をご覧ください。

  • 問題数:50問×2日間 合計100問
    内訳:一般問題(25問)・臨床問題(25問)※長文10問。2連問×5問 ※5肢択一式
  • 配点:一般問題:1問1点、臨床問題:1問3点 ★必修クリアの重要なポイント
  • 合格基準:絶対基準(得点160点/200点)★80%以上の得点率が必要!

絶対基準とは?
他の受験者の成績に関わらず、個々の受験者がクリアしなければならない基準のこと。医師国家試験では2つが絶対基準。

①必修の得点率80%以上

②禁忌肢の選択数を一定数に抑えること(年度によって選択数は異なる)
合格基準は①②に加えて「一般・臨床実地問題」で約70%の得点率
(※第119回厚生労働省の合格基準より要約)

比較のために、各論・総論の基本的な情報も紹介します。

・問題数:一般問題(100問)+臨床問題(200問)合計300問

・配点:一般・臨床問題ともに1問1点 合計300点満点

・合格基準:相対基準 ※他の受験者の成績が影響する。

比較することで、必修の臨床問題は1問3点と高配点だとおわかりいただけると思います。必修は1問落とすだけでも、大きく響きかねません。さらに、必修は得点率80%に達することができなければ、一般・臨床が合格点に達していても、合格にはなりません。必修はそれだけ、甘く見てはいけない分野なので、確実な知識を身に着け、着実な得点が大切です

<どのような問題が出題されるのか>

●出題のポイント解説

必修を解く上で、知っておきたい出題のポイントをお伝えします

出題ポイント①
基本だが、医学や医療の本質を理解していないと解けない問題

出題ポイント②
実際の患者さんや医療現場を想定できないと解答にたどりつけない

出題ポイント③
医師になる上で必要となる教養や判断力を問われる

●出題のパターン解説

次に、パターンを紹介します。出題パターンをおさえておくと、選択肢を絞りやすくなり、解答の迷いを減らせます。

出題パターン①
「まず行うべき」検査や治療

出題パターン②
「現時点で行う」検査や治療

出題パターン③
「次に必要な」検査や治療

例に挙げたような必修特有の出題パターンには慣れておきましょう。
また、実臨床に近いテーマからも出題されるため、実習から遠ざかっている受験生は対策しにくいことも覚えておきましょう。不安がある方は、次項でパターンのイメージをつかんでみてください。

●過去問で必修の確認

同じ疾患を扱う問題でも、各論・総論の一般・臨床問題と、必修では答え方が変わってきます。それらを確認するためにも、過去問を解いて違いを確認してみましょう。

【疾患名:子宮筋腫】

各論・総論の一般臨床問題:子宮筋腫の問題の正答は「GnRHアゴニスト」「筋腫核手術」が答えになる傾向にあります。それをふまえて、ご覧ください。

■各論・総論

解いてみよう → 102D60

40歳の女性。以前から過多月経があり、人間ドックで小球性低色素性貧血を指摘され来院した。便潜血反応陰性。子宮頸部細胞診クラスII。骨盤部単純MRIのT2強調矢状断像を別に示す。薬物療法として適切なのはどれか。
a エストロゲン
b GnRHアゴニスト
c メトトレキサート
d ブロモクリプチン
e プロスタグランジン

■必修問題
「直ちに行うべき対応」では、今の貧血がひどいため「輸血をする」が答えとなります。

解いてみよう → 117E26

このように同じ疾患でも、考え方や答えが変わることを実感していただけると思います。

2. データでみる必修

必修は18のガイドラインで構成されていて、ガイドライン7/8/11/12(表内♦)の出題割合が高くなっています。

【必修の基本的事項】
1 医師のプロフェッショナリズム 約4%
2 社会と医療 約6%
3 診療情報と諸証明書 約2%
4 医療の質と安全の確保 約4%
5 人体の構造と機能 約3%
6 医療面談 約6%
7 主要症候  (約15%)
8 一般的な身体診察  約13%
9 検査の基本 約5%
11 救急初期診療  約9%
12 主要疾患・症候群  約10%
13 治療の基本 約4%
14 基本的手技 約4%
15 死、緩和ケア、終末期ケア 約2%
16 チーム医療と多職種連携 約2%
17 生活習慣とリスク 約5%
18 一般教養的事項 約2%

<119回メック総評での必修について>

時折難問もみられるものの、全体としては正答率8割の確保が難しい内容ではなく、例年通りと感じました。上部消化管内視鏡実施時の体位(B15)など、臨床現場の知識を要求する問題があるのは毎年のことですが、長時間の砕石位による合併症(E14)などの必修レベルとは思えない問題も出題されています。倫理に関する問題は常識的なものや、明らかな誤りの選択肢が含まれていることが多いですが、今回出題された医療倫理の4原則に含まれないもの(E3)などは、どの選択肢もありそうな内容で難しかったと思います。一般問題に難問が比較的多く、臨床問題はスタンダードな内容が多いと感じました。アルコール離脱せん妄で認められる所見(B47)などは、問題文をきちんと読解する必要があるので、慌てずに読むことが大切です。薬剤性心筋症の原因薬剤の知識(E44)も必修レベルではないように感じますが、過去に113F-74(総論)で関連知識が出題されている内容であり、必修かそうでないかを意識せずに学習しておくことも重要です。
119回総評全文

3. 必修対策

「1. 必修を知る」「2. データで見る必修」では基本を確認しました。
ここからは、対策方法について説明していきます。

必修対策では以下5つが重要になります。

一つずつ順番に説明していきます。

対策① 講座を受講
臨床現場で日々働くメディカルスタッフにとっての当たり前&常識でも、まだ教材学習メインの医学生にとっては抜けが出やすいのは否めません。どうしてもカバーが難しい受験者のみなさまには、万全を期すためにプロが教える各種講座の受講が手堅いところです。

☝メックおすすめ講座

・必修の考え方から学びたい方へ!「MEC必修講座
横断的な医師国家試験の頻出知識を大幅に拡充!直前期まで余裕をもって視聴できるコンパクトな講座。「MEC必修講座」は「教科書的に正しいもの」ではなく「その時、その症例に適切なもの」を選び取る“必修独特の考え方”を身につけられる講座です。

・網羅的に勉強した方は次のSTEP!「国試サマライズQuick必修
1セクション30分で「頻出事項」かつ「得点差のつくところ」を抑えられます。
特に、必修では“絶対やってはいけないこと”の「何故?」について、実臨床に置き換えて解説しています。迷いをなくし、禁忌判定される可能性を確実に排除していくためにお役立ちいただけます。

対策② 国試過去問演習でパターンを学ぶ
12月頃に冬メック模試などの全国模試を受ける方が多いのではないでしょうか。模試後に欠かせないのが誤答問題の復習です。
模試受験日までには、ぜひご自身で決めた演習量をこなし1周するようにしてくみましょう。模試受験までに必修の理解度を上げ、模試後に誤答問題の誤答理由を確認していくと、効率的に理解度が増します

例)12月の冬模試までに毎日25問ずつ演習するぞ!

  • ・過去問10年分(119~110回)の問題 (計1,000問)⇒25問×40日間で1周完了!
  • ・過去問5年分(119~115回)の問題 (計500問) ⇒25問×20日間で1周完了!

冬メック模試の詳細はこちら

●直前期(12月~医師国家試験まで)の対策!

直前期になると、苦手分野の克服や、まだ手をつけていない科目の対策を重視する学生もいらっしゃるかと思います。
ラストスパートは大切ですが、必修は疾患の基礎知識を確実に定着させることが重要です。定着のために、直前期も毎日【必修】に触れるよう心掛けたいところです!
できれば、1日のうちで各論の勉強後に必修を解くスイッチに切り替える習慣をつけましょう。毎日決まった必修の問題数をコツコツと解いたり、ガイドラインの学習をくり返したりする習慣が大切になってきます。

“毎日コツコツ”はこんな感じ!

■ 必修を12月からガッツリやりたい場合
過去問10年分(119~110回)の問題 (計1,000問) ⇒1日40問ペース、25日間で終了!
このペースなら医師国家試験までに2~3周は余裕で回せそう!

■ 年内は他分野の学習を優先、1月から必修の最終仕上げしたい場合
過去問5年分(119~115)の問題 (500問) ⇒1日35問ペース、約15日間で終了します!
このペースでも医師国家試験本番までに2~3周は回せて、十分間に合いそう!

対策③ 出題割合の高いガイドライン・自身の苦手なガイドラインを攻める
公衆衛生対策でも必修ガイドラインについて触れましたが、今回はさらに深堀していきます。

<出題割合の高いガイドライン>

G7 主要症候 (約15%)
G8 一般的な身体診察 (約13%)
G11 救急初期診察 (約9%)
G12 主要疾患・症候群 (約10%)

※( )内の数字は、おおよその出題率となっています。

☝必修ガイドラインの3方向から攻めよう!
必修全18ガイドラインは主に以下3種類の問題にわけられます。

  • (1) 医学の一般知識(内科・救急・産科・婦人科・小児科・マイナー) で解ける問題
  • (2) 公衆衛生の問題
  • (3) 必修独自の問題

では、必修全18ガイドラインを(1)~(3)の問題に振りわけてみます。

※ガイドラインについては、勉強法コラム第44回「公衆衛生で扱われる問題」をご確認ください。

  • (1) 医学の一般知識(内科・救急・産科・婦人科・小児科・マイナー) で解ける問題
    G5/7/8/9/11/12/13/14
    ➡出題割合の高い7/8/11/12が含まれています!要チェック!
  • (2) 公衆衛生の問題
    G1/2/3/4/6/10/15/16/17/18
    ➡必修で出題される公衆衛生は総論に比べて過去問演習で対策しやすい傾向にあります。
    (直近の総論では難易度高めの問題も出題されているようです)
  • (3) 必修独自の問題
    G18
    ➡公衆衛生と必修独自が含まれます。

上記の観点で必修ガイドラインの構成を確認すると、「なるほど!」と感じる部分が多いのではないしょうか。
やみくもに勉強するよりも、ガイドラインの構成を知り出題割合を意識することで、必修が対策しやすくなります。
各ガイドライン詳細は、下記よりご確認ください。
厚労省掲載「必修の基本的事項」

対策④ 必修を解く際は「各論を解く」➡「必修を解く」へとスイッチを切り替える
必修問題は、「1. 必修を知る」でも説明した通り、
「まず初めに行うのは?」
「現時点で行うのは?」
「次に必要なのは?」
などの必修特有の問われ方をするケースがあります。
このような出題傾向やパターンといった問われ方に慣れていないと、正解選択肢が複数あるように思えて深読みしてしまい、その結果誤答になることも十分起こり得ます。
まずは、「必修を解く」スイッチに切り替え、解答するだけでも深読みによる誤答が減ります。ぜひ日々の演習でこの感覚を養いましょう!

対策⑤ 医師国家試験直前はメックの大人気講座で締める
これまでたくさんの先輩方が、直前期にDr.考志郎の「LAST MESSAGE」を受講して、結果を出してきました。

LAST MESSAGE
近年の医師国家試験では、「まず何をすべきか」、「現時点でいかに判断するか」という臨床判断で得点差がつく傾向にあります。「LAST MESSAGE」ではこれらのテーマを最終確認していきます。
その上で近年のトレンドや臨床TOPIXを集中的におさえ、仕上げに第120回出題委員の傾向を意識した例題を確認した上で国試本番に挑みましょう。
医師として活躍中の先輩のみなさまも注入された「合格力」を注入して、受験生のみなさまも「合格」をつかみ取ってくださいね!

「第45回:メックの医師国家試験【必修問題】対策決定版~基本編~」いかがでしたか?
次回の「第46回:メックの医師国家試験【必修問題】対策決定版~ワンポイントアドバイス編~」では個別指導での実績と医学生からの信頼が厚いDr.川端がお届けします!

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